OMORI 考察、解説などメモ置き場

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マリとケルの話

この記事は前回触れていた

「夢世界と同じように現実のマリもサニーを励ます人だったのではないか」

という部分の検証になります。

また確定的な根拠があるわけではなく、おそらくはそういったものだったろうという推測に基づいています。

どちらかというとケルとマリについて掘り下げて考察した記事になっています。

過去の記事で触れたマリ

検証とはいえマリについてはこれまでの記事でも何度か触れてきました。

例えば夢の世界のマリについて。

他の皆が忘れてしまってもオモリが恐怖を克服したことやバジルのことを覚えていたこと。

ストレンジャーと思われる存在の話を2度しており、恐らく見えていると考えられること。

また夢の世界のアルバムではマリがバジルのカメラを勝手に使ったことの記述が改竄されていましたが、広場のピクニックでバジルはしっかりと

「マリちゃんがたまに勝手に僕のカメラを持ち出すんだよね」

と話しており、夢の世界のマリを制御できているわけではないように感じられます。

また常にブラックスペースに導く存在であることも言及されており、夢の世界のマリには多くの謎があります。

またもう1つマリにはケルと共通した部分が多くあることにも触れました。

2人ともマンガやスポーツが好きで、アルバムには昆虫も好きだった様子があること。幼い頃に相手がとても嫌がるイタズラをしていたこと。更にバジルのカメラを勝手に持ち出すのもマリとケルだったこと。

そしてマリには人を元気づける力があったのだと思います。

スズランに込められた意味を見ても、ピクニックで語られるマリの人物像を見てもそう捉えられるのではないでしょうか。

そしてその特徴はそのままケルが持っているものでもあります。

また夢の世界でオモリが水の恐怖を克服するとき、サニールートではマリが背中を押してくれますが、オモリルートではその役割をケルが担っていました。

何よりも2人の類似性を示すのがこの写真ではないでしょうか。ケルはマリとそっくりな役割をしています。

これらのことを考えると、ケルが持っている人を元気づけようとする一面はマリにもあったのではないかと思います。

どこまでが似ている?

とはいえもちろん、何もかもマリとケルが同じだったということはありません。例えばマリが習っていた生け花はあきらかにケルの趣味ではなさそうな印象があります。アルバムにサニーと一緒に花冠作りを諦めて遊びに行ったとあることから、ケルは完璧主義ではなさそうです。

しかしイタズラ好きな事とカメラを勝手に持ち出すこと、人を元気づけられる面を思うと、作中でケルにできなかったことはマリにもできなかったのではないかという印象があります。

作中でケルが不得意だったものは見たことがあるはずです。

もしそれもケルと共通していた部分なら、サニーが無理をしていたことにマリが気づかなかったことの理由になりうると思います。

ただこれについてはこれ以上大きな根拠があるわけではありません。心の強さとは決して万能な力ではなく、それを持つ者に呪いを与えるという私自身の考えによるところが大きいです。