この記事ではストレンジャーは
- 何故オモリルートでバジルの死を予見するような発言をできたのか？
- 何故サニールートでバジルの元へ導くことができたのか？
- 何故彼がいると白いチューリップの本当の意味がわかるのか？
これらの謎について書いていきたいと思います。
ホワイスペースとその時系列
ストレンジャーの謎について書く前に、
まずホワイトスペースとは何かの話をした方がいいかもしれません。
Twitter含め、他所に投稿したことがありますが
OMOCAT interview from Cydonia streaming translated in english : OMORI
上記のサイトにOMOCAT氏のインタビュー記事が紹介されています。
インタビューによるとホワイトスペースとは、
トラウマになるような事が起きたとき、
自分自身を完全に隔離できる一部の人々の力に基づいている。
彼らは心を孤立させ、記憶を和らげるためにホワイトスペースを旅する、とあります。
そしてゲーム内では枝サンゴが次のように教えてくれます。
時系列についてはあしながおじさんが教えてくれます。
最初にホワイトスペースが生まれ、
次にヘッドスペースの各所に繋がる扉を作ったようです。
そしてバラバラの世界を繋ぎ合わせ、ブラックスペースを覆ったとあります。
最初はブラックスペースのように、
扉がたくさんあり、それぞれの扉がそれぞれの領域に繋がる場所だったのでしょう。
ストレンジャーとバジルの関係
そしてストレンジャーのセリフに繋がります。
彼は夢バジルが生まれたであろうヘッドスペース創造以前、
ホワイトスペース誕生時点で生まれた存在ということになります。
では彼はバジル本人なのでしょうか？
しかしストレンジャーと出会ったあとに現実のバジルと出会っても、
ヘッドスペースの彼とはあきらかに様子が違います。
そもそもそこで出会った記憶すらないようです。
しかし既にそんな現象はゲーム内で見たことがあります。
前回投稿した記事の内容の中でです。
魂が２つに分かれた存在、オモリとサニー。
持っている記憶や感情、人格、見える物すらも違う2人がいるのです。
実際にオモリとサニーではスケッチブックの中身が変わります。
ティッシュボックスを見た時の感想もオモリとサニーでは異なります。
つまりストレンジャーとはバジルにとってのオモリのようなもの。
分裂したもう1人の人格、魂。
ただし生まれた経緯と役割は違います。
彼は「二つに引き裂かれ」人格が分かれたのです。
バジル自身はこのようにサムシングの存在を信じています。
そしてサニーの罪も、自分の過ちも認めていません。
話がそれますが、最初に「なにか」がいると言い始めたのはバジルのようです。
インタビュー記事内にもサムシングはバジル由来であると読み取れる一文があり、
謎を深めています。
シークレットエンディングでもバジルにはサムシングが見えていました。
バジルと違いストレンジャーはサニーに自分の罪と向き合うよう求めていて、
自分の過ちも悔いているようです。
彼はブラックスペースでここでならキミの本当の顔が見える、と言っていました。
ですが現実のバジルとストレンジャーはどちらも、
4年を経てなおサニーを求めている事に変わりがないようです。
ホワイトスペース誕生時にバジルに生まれていた二面性の内、
より真実に近いストレンジャーがあの世界に封じられたのではないでしょうか。
少しオカルトチックな結論ですが・・言葉を素直に受け止めるとそうなります。
ストレンジャーがバジルのもう一つの魂だとすると、
グッドエンディングで現れた彼がバジルの元へと導いてくれること、
オモリルートでバジルの死を予見することに説明がつくことになります。
何故彼が現れると白いチューリップの意味が変わるのか？
という疑問の答えにもなるはずです。
ストレンジャーの本体は黒い電球の向こう側、
バジルの平原にいるバジルだと思われます。
彼は真実を認めていましたから。
そしてあの黒いアルバムがバジルの視点であったのも、
恐らく彼の記憶だからではないでしょうか。
サニーの記憶はこのようにとても鮮明で、その時の彼らの言葉や服装、天気や情景に
至るまで恐ろしく詳細なものです。
作中でも4年前のアルバムの内容をサニーなら覚えているだろうと、
オーブリーとヒロが言っていた場面がありました。
ハイパーサイメシア？それとも映像記憶能力？？
サニーの記憶力がどのようなものかはわかりませんが・・。
あの記憶がアルバム形式で不鮮明さがあるのは、
単にサニーとバジルの記憶能力の差をあらわしたのではないかと考えます。
ちなみに黒いアルバムの文章については
以下のサイトに和訳があります。
サイト管理者さんの許可を得られたのでリンクを貼っておきます。
